
平成最後のさがみはらぁ麺グランプリ優勝店
2019年4月になりました。新年度を迎え、新年号「令和」最初のさがみはらフェスタの開催情報も気になる頃だと思います。
そこで今回は、平成最後のさがみはらフェスタ2018にて開催された「さがみはらぁ麺グランプリ」で見事優勝した「めん処仁兵衛」さんにさがみはらぁ麺グランプリへの想いを伺ってきました。
5年連続で参加して、ようやく勝ち取った優勝。
どういった想いで出場し続けたのか、実行委員会の齊藤啓夫統括とさがみはらぁ麺グランプリ部会長 榎本揚助が店舗に伺いました。
惨敗だった1年目
この度は優勝おめでとうございました。さがみはらぁ麺グランプリに5年もチャレンジしていただき感謝してます。
この大会に参加されたのはどういった経緯だったのでしょうか?
元々さがみはらフェスタもさがみはらぁ麺グランプリも知らなかったんです。
何か店の宣伝になることはないかなと探していた時、たまたま目に入ったのがこの大会だったんです。
初回の5年前はどのようなラーメンで出店したのですか?
当店人気商品のあぶらそばで出店しました。でも全然ダメでした。
周りの店舗はものすごく売れてるのに、ウチは全くダメで。2日で400杯ほどだったんです。
2日でその杯数でしたか。さがみはらぁ麺グランプリにしては大分少ないですね。
そうです。ファミリー層が多いイベントで、11月の肌寒い野外のイベントということを配慮できておらず、スープのないスタイルのラーメンは全くウケなくて。僕らは大会がどのような状況で開催されているのか、どうしたらお客さんが頼みたくなるのかまで考えられてなかったんです。
ただ、他の店はどうやってるのかすごく気になって見て回りました。
すでに名の知れている店ばかりというのもありますが、呼び込みのやり方、盛り付け、味などを研究しました。終了後にライバル店の皆さんにも話を聞いたりして、とても勉強になったんです。
改良を加えた2年目
失敗にめげず、その場で研究するなんてすごいですね。次の年はどうだったんですか?
次は味噌で勝負しました。それは初年度よりは良かったのですが、やはりダメで…。3回目までは失敗でした。
それでもめげずに研究して、なんとか入賞したいと必死で製品開発してました。
大会が終わった時点で次の展開を考えて、味を改良して。
4回目の出場である2017年には2位に入賞しましたね。その頃にはある程度勝てる感触を掴んでいたのですか?
そうですね。来場者の客層、回転率、お客さんへ投票ルールの説明などを徹底的に考えました。チラシの写真にもこだわりました。あとは良い人材に助けられました。そしてシンプルな鶏ガラベースの醤油で勝負して、やっと入賞することができたんです。
新店舗こそさがみはらぁ麺グランプリは出た方がいい
そして今回の2018年で悲願の優勝となったわけですね。ここまで諦めず、むしろ研究し続ける理由はなんでしょうか?
僕は前職でもラーメン店をやっていて、それなりに売上も上げていたので、ここのオープンを任された時は、それなりに自信があったんです。
でもいざ始まると閑古鳥の状態が続きました…。
ラーメン競合店が多い相模原での商売の難しさを痛感したんです。
その時集客のつもりで出したさがみはらぁ麺グランプリも全然ダメで。でもその時のイベント来場者の数は半端なかったんです。
店でやってても出会えない数の相模原市民の皆さんに触れ合えることに気づきました。
店で試行錯誤してるだけじゃダメだと。こんな多くの市民にラーメンを知ってもらう、食べてもらうきっかけがあるのはものすごくチャンスなので、どうしたら相模原の皆さんに受け入れてもらえるのかすごくいい研究材料になったんです。
なるほど。さがみはらぁ麺グランプリが自身の店に役立つことはありましたか?
メニュー開発や売り方などすべてに繋がりました。
何より出場することで認知度が上がりますし、入賞すれば大会の入賞ノボリも置けるので、店舗のPRにもなります。
相模原で商売する上で勉強できることが多かったです。
なので、まだはじめたばかりの新規店などは絶対出たほうが良いと思います。
確かに人数の確保、仕込み、土日に店舗を休むなど、それなりの障壁はありますが、それ以上の見返りはあると思いました。
よりさがみはらぁ麺グランプリが盛り上がるために何か大会への要望はありますか?
常連の店舗が多いので、新規のお店を増やしていって、もっと地域のラーメン業界を盛り上げてもらいたいです。
ライバル店ではありますが、周りのお店が競い合ってレベルを上げていくことで、地域全体が盛り上がると思います。
各店のコラボ店とかがあっても面白いと思いますし、ゆくゆくはラーメンで相模原ブランドができたらいいですね。
仁兵衛さんの商売への熱い想いが伝わるとともにここまで続けてきたさがみはらぁ麺グランプリを今後どう発展して、地域を盛り上げていくのか、考えさせられる取材でした。
今年のさがみはらぁ麺グランプリはどう進化するか?
お楽しみに!
さがみはらぁ麺グランプリ2018部会長 榎本揚助